都知事選に学ぶ「堂々と嘘をつく」技


何だかもう滅茶苦茶だな。

都知事選の感想。

「違法ではない」という理由で選挙ポスター枠を「売る」政党が出てくれば、その権利を買った人が自分の「推し」の女性キックボクサーの写真を大量に張る。

裸のポスターを堂々と掲載する候補者もいた。

「政治が混迷を極める」

「異常気象」と同じくらい子どものころから聞き飽きた言葉で、この歳になるまで気象は毎年異常だし、政治は混迷を極め続けている。

そんな私ですら、今回の都知事選は「来るところまで来たな」という感じで、もうショーとして楽しむしかないと諦めている。

今のところ現職小池知事が本命、対抗に蓮舫前参議院議員、大穴として石丸前安芸高田市長という構図らしいが、まともなことを言っているのは石丸さんくらいで、小池、蓮舫の「女傑対決」は双方ともに中身がない。

まず小池さん。

「満員電車ゼロ」を筆頭に、前回の都知事選で挙げた公約のほとんどが未達成の中で

「今までの公約の90%を達成してきた!!」

と堂々と言われると、聞いているこちらが照れてしまう。

カイロ大学首席卒業もそうだが、どんな嘘も堂々としていれば押し通せる。

反面、これこそ小池百合子の強さなのだろうな、などと妙に感心してしまうから不思議。

その好例だ。

 

次に蓮舫さん。

街頭演説でこう叫んでいた。

「行政改革。私の専門分野です!!是非やらせて下さい!!」

その意気や良し。

しかしながら・・・

ああ、行政改革がご専門なのか・・・と。

失礼ながら知らなかった。

青山学院を幼稚園から大学まで通われ、その後グラビアアイドル、タレント、国会議員ととんとん拍子にご出世。

とても優秀な方であることは存じあげているが、なるほど行政改革が・・・・

いつ学ばれたのか、何を改革されたのか、こちらの勉強不足で何一つ知らないが「専門です!!」と言い切られてしまうと、多分嘘でも何となく抗うことが出来ないから不思議だ。

「批判、私の専門です!!」と言われれば「うん、そうだろう。そうだろう。」と納得できるのだが、よくわからない分野をもってくる斜め上の戦略は流石としか言いようがない。

だが完全な嘘をつく小池知事に比べるとどうも迫力がない。

その点、石丸さんは安芸高田市で「行政改革」を実行しているし、何かを変えてくれそうな期待感もある。そして若い。

言っていることも非常に理路整然としていて分かりやすいので、個人的には是非都知事をやって欲しいが、現実的には難しいだろう。

石丸さんはある種「劇薬」のようなもの。

衰退が目に見える地方の自治体、企業に例えれば倒産寸前の中小中堅企業であれば「有事の起用」が出来るが、東京は大企業の中でも大企業。

お金も潤沢にあり、人口も増えている。

もちろん実際には問題(過密化、ヒートアイランド、格差など)は山積みだが「今だけ、金だけ、自分だけ」という都会風の人間からすれば、自分に関係ない問題は関係ないし、金にならない話は別にどうでも良い。

そのような中で「中小企業の再建に成功した」という触れ込みの若き経営者を選ぶかと言えば、おそらくはそうはならない。

やはり「小池で良いんじゃね?」という感じで現職が圧倒的に強いのだろう。

そもそも東京などと言う街は、私も含めて見栄っ張りの嘘つきの集まりで、そのリーダーも見栄っ張りで嘘つきな人が相応しい。のかもしれない・・・・

本日のコラムでした。

 

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6月 22nd, 2024 by